子どもの遊び・運動・スポーツ 【目次】

序にかえて  浅見 俊雄
1章 人間、とくに子どもにとっての遊び、運動、スポーツの意義  浅見 俊雄
1. 人間の進化の過程を辿ってみると
2. 2足歩行を選択したことが人の進化を加速させた
3. 子どもは、生後に脳と筋肉との共同作業で正常に発育・発達する4. 子どもにとっての身体知の発達の大切さを知ろう
2章 子どもの遊び、運動、スポーツの昔と今  浅見 俊雄
1. 遊び、運動、スポーツという言葉の意味
2. からだを動かす知恵、技術の次世代への伝承
3. 私の経験の中での子どもの遊び、運動、スポーツの変容
4. エビデンスから見た子どもの遊び、運動、スポーツの変容
3章 子どもの運動・スポーツの現状と問題点  福永 哲夫
1. 相対発育の観点から見た子どもの体力
2. 発育の個人差を骨年齢との関係で見る
 (1) 暦年齢と骨年齢
 (2) 体格および筋の発達と骨年齢
 (3) 運動能力と骨年齢
3. 発育期の筋腱複合体に見られる弾性特性
4. 子どもの体力は昔に比較して低下している
5. 子どもの運動に関する外国のガイドライン
6. 日本における子どもの運動に関するガイドライン -日本学術会議健康スポーツ分科会(2011年)による提案-
4章 心の発達から遊び、運動、スポーツを考える  森 司朗
1. 最近の子どもの運動能力の低下とこころの発達
2. 子どもの日常行動と運動能力の関係
3. 心身の相関
4. 心の発達と身体の発達
 (1) 自己概念の形成
 (2) 自己概念の形成と性格
 (3) 自己概念の形成と運動
5. 子どもの運動が「できる」とは
 (1) 運動有能感と重要度
 (2) 子どもの運動が「できる」と運動指導
6. 運動と有能感・無力感
 (1) 運動と有能感との関係
 (2) 運動と無力感の関係
7. 運動の好き・嫌い
 (1) 運動の好き・嫌いと能力の認知
 (2) 運動の好き・嫌いと運動の指導
8. 運動の取り組みと目標指向性
9. 運動の不器用さと有能感との関係
10. こころの発達から見た子どもの運動
5章 発育・発達から子どもの遊び、運動、スポーツを考える  佐々木 玲子
1. 動きのはじまり
2. 粗大運動と微細運動
3. 幼少期における基礎的動きの重要性
4. 基本的な動きの発達的特性
 (1) 走る
 (2) 跳ぶ
  1) 立幅跳び
  2) 走り幅跳び
 (3) 投げる
5. 動作リズムの発達
 (1) 時間的動作調整能
 (2) リズミカルな動作
6. 子どもの動きの能力の低下とその対応
6章 子どもの運動・スポーツに関する外科的傷害  福林 徹
1. 中高生の部活動によるスポーツ外傷発生状況
 (1) 全体統計
 (2) 競技種目別特徴
 (3) 怪我の特徴
2. ジュニア期でのエリートサッカー選手のケガ
 (1) ジュニア期の怪我の件数と発生頻度
 (2) 外傷予防プログラムの開発とその導入
3. 代表的スポーツ障害:野球肘
7章 子ども運動・スポーツに関する重篤な内科的疾患  浅見 俊雄
1. 突然死
2. 熱中症
8章 健やかな子どもを育むために  中村 和彦
1. 「子どもの育ち」のリテラシー
 (1) 子どものライフスタイルの崩壊
 (2) 「子どもの問題」ではなく「大人の問題」
 (3) いま、子どもの体が危ない
  1) 体力や運動能力が低下している
  2) 顔面や手首のケガが多い
  3) 動くことが嫌い
  4) 「子どもの育ち」の知識とは
2. 体力・運動能力の低下とその背景
 (1) 体力・運動能力の低下とは
 (2) 日本の子どもは世界でもっとも運動していない
 (3) 基本的な動きが身についていない
 (4) なぜ動きを身につけることが重要なのか
3. 子どもを襲う疲労・肥満・アレルギー
 (1) 「疲れた」が子どもの口癖
 (2) 子どもの健康問題の第1位が生活習慣病
 (3) アレルギー・体温異常は体内からの警告
 (4) いまの子どもの体は「自然に育つ」ことができない
4. 消えた子どもの遊び
 (1) 子どもたちはどこに行ってしまったのか
 (2) 子どもの遊びはどう変わったのか
  1) 外遊び時間の激減
  2) 外遊びから室内遊びへ
  3) 遊び集団の縮小と変化
 (3) そして遊びが消えていった
 (4) 遊びの中で学ぶことができない
 (5) 大人にも「3つの間」を
5. 子どものスポーツの落とし穴
 (1) 子どものスポーツとは
 (2) スポーツ・トランスファーとスポーツ・ドロップアウト
 (3) 子どもの発育発達段階に応じた運動・スポーツのあり方
  1) 乳幼児期(0~2歳ごろ)
  2) 幼児期(3~5歳ごろ)
  3) 小学校低・中学年(6~10歳ごろ)
  4) 小学校高学年(11歳~)
 (4) ライフスタイルに見合ったスポーツの展開を
6. 子どもの育ちを保障する運動・スポーツとは
 (1) 専門的な指導は、幼児の運動能力を伸ばさない
 (2) トップアスリートは、遊び込んで、さまざまなスポーツを経験
 (3) 身体活動の「持ち越し」には幼少年期の遊びが大切
 (4) 「プレー・リーダー」と「プレー・デリバラー」の重要性
 (5) 求められる子どもの運動・スポーツのあり方
7. 子どもの「食」と「睡眠」を考える
 (1) ファストフード・ファミリーレストランが日本の食生活を変えた
 (2) いま家庭の食卓に並ぶもの
 (3) 食事の時間が合わない
 (4) 子どもの食問題「ニワトリ症候群」
 (5) おろそかにされている睡眠
 (6) 子どもたちも夜型で睡眠不足に
 (7) 子どもにとっての睡眠の大切さ
 (8) 驚くべき「メディア漬け」の実態
 (9) 人と直接かかわれない子どもの出現
8. これからの学校体育のあり方
 (1) 新しい学習指導要領とは
 (2) 学習指導要領における体力・運動能力つくり
 (3) 基本的な動きを身につける最適期
 (4) 「基本的な動きを身につける」とは
 (5) 「体つくり運動」の授業づくり
 (6) 「体つくり運動」を日常生活化する
 (7) 子どもの生活をトータルにとらえる取り組みの重要性
9. 体力向上のための取り組み
 (1) 文部科学省で実施している取り組み
  1) 子どもの体力向上実践事業(2004~2006年度)
  2) 体力向上の基礎を培うための幼児期における実践活動の在り方に関する調査研究(2007~2009年度)
  3) 全国体力・運動能力、運動習慣等調査(2008年度~)
 (2) スポーツ関連団体の取り組み
  1) 公益財団法人 日本体育協会
  2) 公益財団法人 日本レクリエーション協会
  3) 一般社団法人 日本トップリーグ連携機構(JTL)
 (3) 学会や民間企業スポーツの取り組み
  1) 日本発育発達学会
  2) (株)ベネッセコーポレーション
  3) (株)イオンファンタジー
  4) (株)ボーネルンド
  5) (株)学研教育みらい
10. 子どもの身体活動ガイドラインの策定
 (1) 子どもの身体活動ガイドラインとは
 (2) 諸外国における子どもの身体活動ガイドライン(運動指針)
  1) アメリカの身体活動ガイドライン
  2) イギリスの身体活動ガイドライン
  3) オーストラリアの身体活動ガイドライン
  4) シンガポールの身体活動ガイドライン
 (3) 日本の身体活動ガイドライン
  1) 公益財団法人 日本体育協会「アクティブ・チャイルド60min.」
  2) 日本学術会議「提言 子どもを元気にする運動・スポーツの適正実施のための基本指針」
  3) 文部科学省「幼児期運動指針」
11. 福島の子どもを元気にする
 (1) 元気な遊びの広場「PEP Kids Koriyama」
 (2) いま、福島の子どもたちは
 (3) 「3.11」以降の福島の子どもの状況
 (4) 日本一元気な子どもに育てたい
  1) 室内運動実技研修会の実施
  2) 子どもを元気にする情報「かわら版」の作成と配布
  3) 子どもの生活実態、体力・運動能力のデータ収集と分
  4) 屋内スポーツ広場「郡山ドーム」の建設構想と運動
12. 日本の子どもを元気にするために:健やかな育みを求めて
 (1) 「子どもの問題」再考
  1) ストレスの増加
  2) 意欲の欠如
  3) 判断力の低下
  4) 工夫する能力の低下
  5) 情緒や感情表出の欠如
  6) 社会性の欠落
 (2) 子どもの問題」の背景
 (3) 「子どもの育ちの人間像」
 (4) 子どもたちの考える人とのかかわり
 (5) 無償の交友、同じ想いをもつということ
 (6) 「子育て」とは・「教育」とは
9章 子どもたちの活動的で生き生きと輝く未来のために  浅見 俊雄
1. 知育・徳育・体育という視点から子どもの教育のあり方を考える
2. 体力を高めることだけが教育の目的ではない
3. 1人でも多くの子どもを運動、スポーツが好きで得意にするために
4. 東京オリンピック・パラリンピック大会に向けて、子どものスポーツへの夢を膨らませよう