改訂4版のことば
初版はしがき
Ⅰ部 体育・スポーツの近現代
1章 国民国家の形成と近代体育の成立
[1]近代教育思想と体育 杉本 政繁
1.ジョン・ロックの教育・体育観
2.ルソーの教育・体育観
3.フィヒテの体育思想
[2]汎愛主義と学校体育の実践 杉本 政繁
1.グーツムーツの体育理論
[3]国民国家と学校体育 杉本 政繁
1.ドイツのトゥルネンと学校体育
2.スウェーデンの体操と学校体育
3.デンマークの体操と学校体育
4.フランスの学校体育
5.イギリスの学校体育
6.アメリカの学校体育
ミニ・レポート課題
[4]日本の近代学校体育の成立 大熊 廣明
1.学校体育成立前の体育
(1)幕末の兵制改革に伴う体操の導入
2.学校体育の発足―軽体操の導入
(1)「学制」の公布と体操
(2)体操伝習所の開設
3.学校体育成立−兵式体操の導入
(1)体操伝習所における歩兵操練科の調査
(2)諸学校令による兵式体操の導入
ミニ・レポート課題
2章 近代スポーツの発達と近代オリンピックの創始
[1]パブリック・スクールのスポーツ 田原 淳子
1.階級社会とジェントルマン
2.パブリック・スクール
3.ゲームとスポーツ
(1)スポーツにおける階層
(2)パブリック・スクールにおけるスポーツの教育的価値
(3)パブリック・スクールにおけるスポーツの発展
4.軍の士官訓練としてのスポーツ
ミニ・レポート課題
[2]近代スポーツの普及と近代オリンピック 田原 純子
1.近代スポーツの原理と思想的基盤
2.産業・メディアと近代スポーツの普及
3.近代スポーツの組織化
(1)共通ルールの制定と選手権大会の開催
(2)イギリスのスポーツ伝播と普及
(3)国内におけるスポーツの組織化
4.国際スポーツ組織の設立と国際競技大会の展開
5.近代オリンピック
(1)オリンピック大会復興の発想
(2)パリ・アスレチック会議
(3)初期のオリンピック大会
(4)近代オリンピックとスポーツの歩み
ミニ・レポート課題
[3]欧米近代スポーツの日本への移入 木村 吉次
1.軍事的近代化とスポーツの移入
2.在留外人のスポーツ活動
3.近代学校におけるスポーツの移入
ミニ・レポート課題
コラム−1ー:木村吉次
3章 近代体育・スポーツの展開
[1]アマチュアリズムとプロフェッショナリズム 來田 享子
1.アマチュアという言葉の語源と意味
2.アマチュアとプロの違いに関する初期の議論
3.アマチュアリズムとオリンピック・ムーブメント
4.日本におけるアマチュアの規定
5.アマチュアリズムの終焉
―プロ選手の参加承認からインテグリティの強調へー
ミニ・レポート課題
コラム−2−:來田享子
[2]女性のスポーツ参加の拡大からジェンダー平等へ 來田 享子
1.近代スポーツへの女性の登場
2.女性スポーツの組織化とオリンピック大会への参加
3.日本における女性のスポーツ参加
(1)高等女学校の課外活動としてのスポーツ
(2)競技会の発達
(3)日本女子スポーツ連盟の設立と国際競技会への参加
4.学校衛生制度の法的整備 片渕美穂子
[3]アジア諸国とオリンピック 田原 淳子
[4]日本における学校体育の再編 大熊 廣明
1.スウェーデンの体操の導入
2.学校体育に対する陸軍の要求
3.遊戯への関心の高まり 藤坂由美子
4.学校体操の統一–学校体操教授要目の公布– 大熊 廣明
5.肺結核予防と学校体育
(1)結核の蔓延
(2)胸郭を重視したスウェーデンの体操
(3)小学校の体育研究に見る肺結核
6.学校体育の軍事的強化
(1)陸軍による学校体操の指導
(2)軍縮に伴う教練の強化
(3)軍出身体操科教員の登用
ミニ・レポート課題
[5]戦争とスポーツ 山田 理恵
1.軍国主義と体育・スポーツ
(1)ドイツ・ナチズムの政策と体育・スポーツ
(2)戦時体制下の日本の体育・スポーツ
2.俘虜(捕虜)生活とスポーツ
ミニ・レポート課題
[6]集団体操の盛行 中房 敏朗
1.集団体操の始まり
2.集団体操イベントの誕生
3.量産される集団体操
ミニ・レポート課題
4章 現代体育・スポーツの動向
[1]戦後日本の民主化と体育・スポーツの転換 木村 吉次
1.体錬科から体育科へ
2.スポーツの復活
3. 戦後レクリエーション運動の展開 岩佐 直樹
[2]高度経済成長期の体育・スポーツ 木村 吉次
1.独立後の学校体育
2.スポーツ行政の進展
コラム−3-:田原 淳子
[3]「スポーツ・フォア・オール」の時代 木村 吉次
1.「スポーツ・フォア・オール」運動の展開
2.「楽しい体育」への転換
[4]スポーツのグローバリゼーション 木村 吉次
[5]多様性と共生の体育・スポーツ指向 木村 吉次
ミニ・レポート課題
Ⅱ部 体育・スポーツ文化の歴史と遺産
5章 スポーツの起源 真田 久
1.「真面目な行為」から「遊び」へ〈残存起源説〉
2.文化は遊びから生まれた〈遊び説〉
3.メタ・コミュニケーション説
ミニ・レポート課題
6章 古代の体育・スポーツ
[1]オリエント世界のスポーツ 真田 久
1.シュメール(メソポタミア)
2.エジプト
(1)王家のスポーツ(走、戦車、弓射)
(2)兵士のスポーツ(レスリング、棒術)
[2]ギリシア・ローマの体育・スポーツとオリンピア競技 真田 久
1.ギリシアの体育・スポーツ
(1)葬祭競技の発展
(2)英雄の競技精神
(3)ギリシアの体育の理想
2.オリンピア競技祭(古代オリンピック)
(1)四大競技祭
(2)オリンピア競技祭の起源
(3)オリンピア競技祭の仕組み
(4)オリンピア競技祭のプログラム
(5)各種目のルールと方法
(6)オリンピア競技祭の現実
(7)古代(ギリシア)の女性スポーツ
3.ローマの体育・スポーツ
ミニ・レポート課題
[3]中国古代から隋唐代までのスポーツ 康 冬玲
1.隋代までのスポーツ
2.唐代のスポーツ
ミニ・レポート課題
[4]日本古代のスポーツ 渡辺 融
1. 古墳時代の出土品に現れたスポーツ
2. 古代宮廷における節会スポーツ
3.貴族社会のスポーツ
4.庶民のスポーツ
7章 中世の体育・スポーツ
[1]西洋中世の体育・スポーツ 山田 理恵
1.騎士道と騎士の身体文化
(1)騎士道と騎士教育
(2)馬上槍試合
2.市民のスポーツ
3.農民の身体運動
ミニ・レポート課題
[2]日本中世の体育・スポーツ 渡辺 融
1.武士の身体習練とスポーツ
2.祭礼スポーツの発達
(1)奉納スポーツ
(2)“おん祭り”の芸能
(3)節会スポーツと祭礼スポーツ
3.芸道の成立
(1)蹴鞠道の成立と蹴鞠道家の誕生
(2)武芸流派の成立
(3)職人の登場
4.庶民のスポーツと童戯の姿
8章 ルネサンスと体育・スポーツ
[1]古代ギリシア体育思想の復活 杉本 政繁
1.ベルゲリウス
2.ピッコロミニ
3.モンテーニュ
4.マルカスター
[2]フェルトレの体育実践
1.ラ・ジオコーサ
2.実践方法
ミニ・レポート課題
[3]スポーツの中世から近代へ 中房 敏朗
1.スポーツの歴史的な歩み
ミニ・レポート課題
9章 日本近世の体育・スポーツ
[1]武士の体育・スポーツ 山田 理恵
1.武士と武士道
2.武士教育と武芸
3.武芸の流派と伝書
4.武芸の華法化・スポーツ化
5.藩の武士教育
コラム−4−:山田理恵
[2]庶民のスポーツ 山田 理恵
1.庶民・児童の遊戯とスポーツ
2.近世の養生思想
ミニ・レポート課題